初めての

この広い世界には、きっと似たような考えの方もいるかも知れない。

そう思い、このブログを始めてみた。

 

僕がゼンタイ、いわゆる全身タイツに興味を抱いたのは、遠い昔の事だ。

まだ幼かった僕にとって、ゼンタイとは『別のものに成るときの下地』という印象だった。

全身を布で覆い、着ぐるみを着る。

露出しているのは、自分の顔のみ。周囲からみれば、滑稽な姿だろう。

しかし僕はその姿に美しさと性を感じてしまった。

僕も同じ姿になりたいと、願うようになった。

まだ幼い僕は、その感情がなんなのか表す術を持っていなかった。

悶々とした想いを抱えたまま、迎えた思春期。

僕は顔まで覆う、全身タイツとの出会いを果たす。

 

きっかけは深夜番組だった。全身タイツを愛する方々が出演する番組を、たまたま視ることが出来たのだ。

人の姿をしていながら、全てが布で覆われ、無機物のようになった人々。

しかし、呼吸するたびに上下する胸、喋るたびに蠢く口元。

布一枚を隔てて、確かにそこに人が包まれているのである。

 

僕は今でも、顔が出たゼンタイも顔が覆われたゼンタイも、両方大好きだ。